パニック障害の経験を書いてみた

 

以前、Twitterに書いたことですが、備忘録の意味も込めて残しておきます。

元ツイートはこちらですが、広場恐怖についてなど一部文章を加筆・修正してあげています。

 

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聡ちゃんが休憩に入った事をきっかけに書きました。

下記の添付画像にパニック発作の人に遭遇した時の対応法も書いたので、聡ちゃんと同じ状況の人に出会ったら、急ぎの用事が無い時で良いので手を貸してあげてください。

 

<前置き>

私は約8年前にパニック障害になり、ここ5〜6年発作がないので寛解(かんかい/限りなく症状がない状態)してます。完全寛解と言って良いと思います。パニック障害をググったけどよくわからないというセクラバさんの意見をたくさん見かけたので書いてみました。

 

<パニック障害について>

①パニック発作の具体的な症状(あくまで私の経験)

●息苦しさ・息切れ・震え・動悸・痺れ
主に過呼吸。
・程度が弱い時は、呼吸が荒くなるところまでで収まる。全力疾走後の呼吸が荒くなるくらいの感じ。

・中程度の時は、過呼吸になり、次に手足が冷たくなり、次に手足が痺れる。しゃがんで立てない感じ。

・程度が強い時は、中程度の症状(過呼吸になり、次に手足が冷たくなり、次に手足が痺れる)に加えて、次に手足の感覚が無くなり、次に脳がぼーっとして、次に脳が痺れているような感覚になり、次に視界がぼんやりして意識が朦朧とする。全身の体の感覚がない。しゃがんでいられない、倒れるレベル(これになると凄く怖い)。

この"痺れ"は、長時間正座をすると痺れ過ぎて足の感覚がなくなる感触にかなり似ています。その感覚を、手足または脳や全身に感じます。

 

●強い吐き気
強い発作が出た時は、気持ち悪くなる時もある。 

 

●死んでしまうのでは無いかという恐怖
発作が出ている時に「あぁ、もしかしたら呼吸困難でこのまま死んじゃうかもしれないな」と思う恐怖。発作が収まった後も、「あの発作中にもし気を失ったら呼吸困難で死んでしまうのかな」と不安になります。

 

●発作が収まるまでの時間(個人差有)
・発作時用のお薬を飲んだ場合は、5〜30分程度
・発作時用のお薬を飲まない場合は、30分〜1時間程度

発作が収まった後もかなり体力が奪われるので、出来れば30分〜1時間程度、横になって休む方が良い。
発作から休養まで含めると、1回の発作の所用時間は30分〜2時間弱程度(大いに個人差有)

 

②予期不安と広場恐怖(あくまで私の経験)
●予期不安
発作が出ていない時でも「また発作が出るんじゃないか」「自分1人で外出してる時に、あの発作が突然出たらどうしよう」と感じる不安感。

パニック発作が頻発する時期は、自分でもびっくりするくらい『思わぬタイミングで簡単に』発作が出ます。

なので、いつ発作が出るからわからない不安と、自分の体をコントロールできないことへの不安や恐怖があります。「え？今ここで発作出るの？次の駅まで…やめて、困る…！」と思ってるうちにあっという間に過呼吸になります。

この予期不安が強いと、よりストレスがかかり、より頻繁に発作が出る場合があるそうです。

 

●広場恐怖

外出先で発作が起こると人に迷惑をかけるので、発作が出やすい場所を避ける場合があります。例えば、電車(特に快速列車)・バス・飛行機、人が多い広場、映画館などの閉鎖空間などです。

その場所は個人個人によって違いますが、私の場合はバスや映画館は全然平気ですが、電車に乗ってる時によく発作が出ました。なので、用事がない日は電車に乗らないようにしていました。

この広場不安が強いと、外出自体を避けたり、人と会うのを避けてしまいます。

 

≪パニック障害とうつ病は別の病気です≫

予期不安と広場恐怖が強いと、外出を避けたり、人と会うのが怖くなってしまう場合があります(回避行動)。予期不安と広場恐怖の強い不安によって、のちにうつ病を『併発』する場合もあります。

(私は予期不安と広場恐怖はそこまで強くなかったです)

 

<パニック発作の人に遭遇したら>

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●周りで介抱される方は「大丈夫ですか？」ではなく、「お手伝いしますよ。大丈夫ですよ」と声をかけてあげて下さい。
「大丈夫ですか？」は逆に「迷惑かけて申し訳ない」と心配と不安になることかあるらしく、「大丈夫だよ」と言ってもらえるだけで気持ちが落ち着きます。(※リプで教えて下さった方がいましたので、追記します。元ツイにリプがありますので、そちらも良ければご覧ください。)

 

<補足>

●報道されている「息苦しさ・震え・動悸・痺れ」の部分をより具体的に書きました。私は予期不安と広場恐怖は強くない方だったので、他の人に比べて「怖い」感情は弱い方でした。寛解が早かったのもその為かと思います。パニック障害の人に遭遇した時、手を貸してくれるセクラバさんが1人でも増えますように！

 

●パニック障害にかかった事がない人へ向けて、少しでも具体的にイメージ出来ればという思いで書きました。それぞれ個人差があると思うので(例えば発作時にどうして欲しいか、『怖い感情』が大きいから小さいか、等)、都度その人に聞いてあげてください。

 

●パニック障害は、発作が出ない時間は普通に生活できることが多く1日の大半は発作が出ないので、診断が出た後もしばらく無理して仕事を続けてしまう人も多いと感じます。診断が出てすぐに休養に入ったのは、とても英断だと思います。

 

●パニック障害の原因は完全に解明されていないそうですが、"脳の誤作動"で発作が起きるそうです。
脳の警報装置が誤作動を起こし、それに感応して神経伝達物質が必要以上に分泌されて、危険な状態でもないのに脳が勝手に危険だと判断してパニック発作が起きてしまうと言われています。

 

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聡ちゃんが休憩に入ったことをきっかけに、たくさんのSexy Loversの方がパニック障害について調べてくださり、そして、「調べがよくわからなかった」という言葉をたくさん見かけました。理解したいのによくわからない、理解することで少しでも咀嚼したいのになかなかできない、という方をたくさん見て、であれば、私個人の経験で良ければ書こうかな？と思いました。

今まさにパニック障害と向き合っている人は辛過ぎて書けないだろうから、まぁ、私なら寛解して何年か経っているので、「過去のこと」として書けるかなと。

 

ちなみに、実生活では、本当に身近な友達以外には話していません。今の職場にも一切言っていません。うつ病と安易に混同されてしまったり、なかなか理解されなかったりと弊害が多いためです。今生活に支障がないので、言わぬが花を通しています。

 

パニック障害の頃の症状を思い出しながら元ツイートを書きました。過去の症状を思い出したこと、とても多くの方に見て頂き『注目されている状態』に身を置いたことで、パニック発作の症状が少し出ました。耳元で自分の心臓の音がバクバクきこえたり、心臓の鼓動がドクドク鳴ったり、少し息が詰まったり、少しだけ手が震えたりしました。半日程度で収まり今はすっかり元気ですが、『寛解(かんかい/限りなく症状がない状態)』とは、こういうことです。

何年も発作が出ておらず普通に過ごせていても、パニック障害が『完治』ではなく『寛解』と呼ばれるのはこのためです。

 

なってしまったことも、起こってしまったことも、仕方ない。でも、聡ちゃんが休憩してるこの期間を少しで良いからプラスの方向にできたら良いなと思っています。

聡ちゃんと同じ状況の人の助けになれるSexy Loversが1人でも増えたら良いなと思っています。

 

最後に、聡ちゃんが健康でいてくれれば、それだけで私は幸せです。

今はまず、ゆっくり休んで、美味しいもの食べて温かくして過ごしてください。